国内最大の大会、最後の大きなイベント、全日本選手権が終わった。
結果から言うと、僕はオーシャンマンで優勝することができず、6連覇という国内での目標は途絶えてしまった。(3連覇でストップ)
しかし、僕はいまとても満足している。もちろん悔しいは悔しいが、何かスッキリした気分だ。

今年1月にパニック障害という病気になり、海に入ることができなくなった。
海どころか、プールにも。一時期は顔を水につけることもできなかった。
そこからこの舞台に戻って来れただけでも、僕としては奇跡のようだ。
もちろん理想は、カムバック&優勝というヒーローのような結果だったけど、
そこまで人生はドラマチックにできていないらしい。笑
でも久しぶりに、本当に久しぶりに、こうして元気に健康でレースに熱中できている自分を幸せに感じて、
レースをしながら涙が出そうになった。

プロとして活動を始めた3年前から、負けたらプロを辞めようと決めていた。
日本唯一のプロ選手として負けるなんて有り得ないし、受け入れてはいけないと思っていたから。
でも今回ばかりは、最悪の状態からここまで復帰することができた自分を褒めてあげたい。
そして、ここまで助けてくれた多くの人たちに感謝をし、恩返しするためにも僕はまだまだやらなくちゃいけないという気持ちでいる。

まだまだ発症前に比べると、肉体的にはベストパフォーマンスとはいえない。
どうしてもトレーニングを休んでしまっていた期間があるから、筋力も持久力も戻りきっていない。
でも、この1年の経験は確実にこれから数年の自分を大きく成長させると確信している。
これからの自分が楽しみでしかたない。
まずは1ヶ月半後に行われる世界選手権。そこに向けて止まらずに進んでいこうと思う。

ライフセーバー
西山俊
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