世界と戦うには、”タフ”な選手でないといけない。

海外選手との差のひとつ、タフネス!

海外の選手とレースをすると、そのタフさに驚くことが多い。”タフネス”をスポーツ科学的にどう説明すればいいのか分からず、僕自身もあまりこういう曖昧な表現は好きじゃ無いのだが、事実どのスポーツでもこの能力は存在すると思っている。

海外のレースでは特に感じるタフさの違い

先日の全豪選手権では、トップ選手のほとんどは自身のカテゴリー(オーシャンならオーシャン、ビーチならビーチ)のほぼ全ての種目に出場している。

ボードレース、サーフレース、スキーレース、アイアンマン、ボードリレー、スキーリレー、ダブルスキー、サーフチーム、ボードレスキュー、チューブレスキュー、タップリンリレー、ライフセーバーリレー、、、etc

さらにはそれぞれの種目で、予選、2次予選、準々決勝、準決勝、決勝、と勝ち上がっていかなければならないので、数日間の大会期間で30レースほど行う選手もいる。

むしろ”◯◯の種目に懸けたいから、それしか出場しない。”というのはとても少数派で、

全部出てたくさん結果を出すのがライフセーバーでしょ!

疲れてる時はレスキューに行かないの?違うでしょ!

というライフセーバーらしい精神も感じることができる。単に、ひとつの種目を追求していくためだけのスポーツではないから。

世界選手権ではプール種目も行うため、更に多くのレースに出場することもある。プール種目のように1回1回全力を出しきるようなものでも、(どう考えても理屈で説明できないのだが。笑)10数レースした直後にベストタイムを出せるような選手もいる。

彼ら外国人選手の、メンタルともフィジカルとも説明できないような”タフさ”を前に、僕ら日本人のように体力の配分を考えて、几帳面に戦略を考えている時点で、同じ土台で戦えていないのだなと体感させられた。
僕も前回の世界選手権では数レース行っただけでもう体が思うように動かなくなってしまい、自分のタフネスの無さを感じた。
レースの前にはもうグッタリ。でもここでもう一絞りできるか、の強さが必要。

 

今後日本人が世界で対等に戦っていくには、このタフさを身につける必要があると考えている。

 

国内大会の種目数制限。その解除!

このニュースは、日本のライフセービングスポーツの未来にとっての吉報だと思った。

今年5月18・19日に行われる「全日本ライフセービング・プール競技選手権大会」において、今までは個人では2種目までしか出場できなかったものが、何種目でも出場して良いことになったのだ。さらには全ての種目において予選・決勝が行われる。

むしろ、種目数の制限をしている大会は日本以外知らない。日本が特殊だったのだ。ようやく大会のあり方が国際基準に変わってきたんだと思う。

これによって日本の大会でも、多くのレースに出場することができ、タフな選手を創出することができるようになると思う。

協会の方針としても明確に記された

僕はもう年齢が年齢なので(笑)、どこまでタフさの向上を求めて挑戦できるか分からないが(それでも4種目出場します)、特に若い選手にはどんどん多くの種目に出場してほしい。

そういう選手が今後の未来、日本代表となっていくべきだし、むしろ必然的になっていくと思う。

おそらくだけど今後近い将来、プール選手権以外も種目制限が無くなっていく方向に進んでいくんじゃないかと勝手に考えて(期待して)いる。

もちろん、ひとつの種目で最高の結果を求めたいことも分かる。僕も、多くの種目に出場したがために得意な種目で負けてしまうのは嫌だ。でも国内の数限りあるライフセービングの大会で種目を絞ってしまうこと、自分の可能性を狭めてしまうことは非常にもったいない。

笑えないくらいキツイだろうが、チャレンジしていく。笑

 

もうエントリーをし終えてしまった人もいるかもしれないが、

できるだけたくさんレースに出よう!自分の可能性を広げよう!

と声を大にして言いたい。そして、日本のライフセーバー全体が、タフになろう!”強い”ライフセーバーになろう!

 

 

ライフセーバー
西山俊

 

この記事を見た人が、少しでもライフセービングについて理解を深めてもらえたら幸いです!
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