日本のオーシャンマン事情
日本でのオーシャンマンの人口は、海外に比べてとっても少ない。数あるライフセービングスポーツの種目の中でも、オーシャンマンに一番の価値を置いていて、努力している自分としてはちょっと寂しい。
教科書的にはライフセービング競技の花形と位置付けられているけど、参加人数的にはそうとも見えない・・・
海外だと、ライフセービングのオーシャン種目といったらオーシャンマン(アイアンマン)という考え当たり前で、当然のように大会ではクライマックスの種目に置かれるし、優勝者は翌日の新聞にデカデカと掲載されたり、とにかくこの種目の王者が本当のオーシャン種目の王者、という扱いをされている。



日本はギアの問題(特にサーフスキーの不足)もあり、なかなかこの種目に挑戦する機会が無いのは確かだが、それ以上に、経験不足や出場機会(大会数)の不足から出場を躊躇してしまっているだけな気もする。
日本には現在ほぼ”主要大会”しか存在しなく、草レースのようなものがほとんど無い。しかも種目制限や人数制限(インカレなど)がかかっていたりと、チャレンジできる機会が極端に限られてしまっているのだ。
”スイマー(水泳経験者)しかできない種目”みたいな雰囲気になってしまっているような気がする。
オーシャンマンにもっとチャレンジしよう!
5月に行われる神奈川県選手権や、6月に開催される種目別選手権では、種目制限も人数制限も無いので誰でもどの種目でも挑戦できる。
せっかく出場できる機会なのだから、臆せず多くの人にチャレンジして欲しい。
オーシャンマンはスイマーしか輝けない種目なのではなく、スイマーじゃないのに完走・活躍したらめちゃくちゃカッコいい種目だから!
あとは、トランジットのランで応援されるのはとても気持ちいい(笑)。辛いけど、一度やると病みつきになる種目になることは間違いない。

クロストレーニングとしてのオーシャンマン
ここからさらに重要なポイント。
大会で挑戦するだけではなくて、オーシャンマン(のトレーニング)に挑戦することは他の単独種目にも良い効果がある。
全身持久力の強化にもなるし、様々な体の使い方が身につくことで、どんな種目にも応用が効くようになる。日々のトレーニングもそれぞれの種目をミックスしながら行うため飽きることがない。
考えることも増えるから、負担も増えるといえば増えるけど。身体や脳を飽きさせずに、様々な動き・強度の刺激を与え続けるって実はすごく重要。
オーシャンマンをやっている選手が結局どの単独種目でも入賞率が高い。というのがそれを証明しているだろう。(もちろん、1種目だけめちゃめちゃ速い人もいる)

僕自身、ひとつの種目に絞りすぎていて、伸び悩む選手・後輩を多く見てきた。絶対、色々な刺激を体に与えたほうが成長の幅が広がると確信している。
クロールを得意とする選手がクロールだけ泳いでいれば速くなるわけではないのと同じように、ライフセービングスポーツを頑張っている人=全員オーシャンマン(ウーマン)をやっても良いくらいだと思っている。(少し極端だけど、それくらい価値や効果があると思っている)
オーシャンマンやったほうがいいよ、と言ってもなかなか一歩踏み出せない人が多い。逆に、その一歩さえ踏み出してしまえばかなりのアドバンテージになることに気づいて欲しい。
この記事をみてハッ!と少しで思った人が1人でもいれば幸いだ。1人でもオーシャンマン(ウーマン)の出場者が増え、日本でのレースがもっともっと盛り上がる事を期待しています!

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